「金(ゴールド)って資産として安全って聞いたことがあるけど、どうやって投資するの?」「CFDってよくわからないけど、株やFXとは違うの?」そんな疑問を持っている方に向けて、ここでは金 cfd取引の基本から、リスクを抑えながら利益を狙う方法までを、初心者にもやさしく解説していきたいと思います。
金CFD取引ってなに?超基本からスタート!
まず「CFD取引」とは「差金決済取引」のことです。これは、「モノを実際に買ったり売ったりせずに、その価格の動きだけで利益を狙う取引」のことを指しています。
つまり、実物の金を買って、値上がりしたら売るという、現物のやりとりに手間をかけることなく、言うなれば「買ったつもり」「売ったつもり」で金の価値そのものを取引するのが金CFD取引なのです。
また、金CFD取引では、金の価格が上がると思ったら「買い」(ロング)、金の価格が下がると思ったら「売り」(ショート)というふうに、上がっても下がっても利益を狙えるのが魅力となっています。
なぜ金が人気なのか?
金は、昔から「価値がなくならない資産」として世界中で信頼されています。株や通貨が不安定になるとき、投資家たちは金に資金を移す傾向があり、このため、金はリスク回避のための「安全資産」として非常に人気があります。また、金が注目されやすいタイミングとして、
- 世界の経済が不安定なとき(戦争・インフレ・金融危機)
- 米ドルが下がっているとき(金はドルと逆に動くことが多い)
- 金利が下がるとき(金には利息がつかないので、他が魅力を失うと買われやすい)
などが挙げられます。
金CFDの取引はどうやって行う?
初心者にとって、取引の流れがイメージできないと不安ですよね。ここでは簡単な例で説明していきましょう。
例えば、金1オンス(約31g)が「1,900ドル」だったとします。「上がりそう」と思って、1オンス分を買いました。数日後、金の価格が「1,950ドル」に上がりました。この時、売却することで差額の「50ドル」が利益になります。
ポイントは、実際に金を受け取ることはなく、価格差だけで利益を得られるという点です。
メリットとデメリットを知っておこう
メリット
少ないお金でもはじめられる→ レバレッジ(てこの力)を使えば、数万円からでも取引できます。
下がっても利益が狙える→「売り」から入れるので、下落トレンドでもOK。
24時間いつでも取引できる→ 平日であれば夜間でも対応でき、会社員の副業にも向いています。
デメリット
レバレッジはリスクも大きくなる→ 少ないお金で大きな取引ができる反面、逆に動いたときの損失も大きくなります。
価格の変動が大きい→ 時には1日で数十ドル動くこともあり、予想外の損失になることも。
手数料やスワップポイントがかかる→ 長期間ポジションを持つと、追加コストが発生することもあります。
リスク管理のために必ず覚えておきたい3つのこと
① 「損切り(ストップロス)」を必ず設定しよう
「思った方向と逆に動いてしまった…」という時でも、自動的に損失を止める仕組みです。例えば、「1,900ドルで買い、1,880ドルで損切りを設定した場合」→損失20ドルでストップすることができます。
② 無理なレバレッジは使わない
少額の資産で大きな取引ができるのが最大の魅力とも言えるレバレッジですが、その反面、損失が出た時には倍率の分だけ大きなマイナスとなることもあります。これが「レバレッジは諸刃の剣」と言われる理由でもあります。
初心者はレバレッジ3倍〜5倍以下に抑えましょう。初めから大きく儲けようとして高レバレッジを使うと、逆に一発退場ということにもなりかねません。レバレッジを賢く利用し、取引に慣れていくことも大切です。
③ 一度に大きな金額で勝負しない
「1回で大儲け」はそれだけ損失のリスクも大きくなります。取引する金額は、手持ち資金の10~20%以内に収めると安全です。
初心者向けの取引戦略
移動平均線でトレンドを読む
「移動平均線」は、過去の価格の平均を線でつないだものです。これを見ることで、今が上昇トレンドか下降トレンドかを判断することができます。
例えば、ゴールデンクロス(短期線が長期線を上抜け)=買いのサイン、デッドクロス(短期線が長期線を下抜け)=売りのサインなど、移動平均線を理解できればより市場の動向を知ることができるようになります。
はじめは難しく思えるかもしれませんか、少しずつこうした知識を学び、取引に活用していきましょう。
こまめに経済ニュースをチェックする
金は、世界の経済ニュースに敏感です。特に注目すべきは、アメリカの雇用統計・インフレ率(CPI)や、FRB(米国中央銀行)の発言、戦争や政治リスクに関するニュースなどです。こうしたニュースが出る前後には、価格が大きく動くことがあるため、取引のチャンスです。
複数の時間足を使って分析(マルチタイムフレーム)
1時間足や日足、週足など複数の時間軸でチャートを見ると、より大きな流れがわかります。
例:日足で上昇トレンド → 1時間足で押し目買いを狙う
金利やドルとの関係を読む
金は、一般的に米ドルと逆に動く傾向があると言われています。また、金利が上がると金は買われにくくなり、逆に金利が下がると金が買われやすくなります。
実際にはじめるには?
金取引をはじめるには、まず一番初めにCFD取引ができる証券会社に口座を作る必要があります。こうした証券会社は国内のものから海外のものまで、実にさまざまあり、最近は いずれもオンラインですぐに口座を開くことができるようになっています。
この時、国内の会社を選ぶか、海外口座を選ぶかでも取引内容が変わってきます。なかでも一番大きな違いとして挙げられるのが、レバレッジでしょう。日本国内の会社の場合、金融庁のレバレッジ規制によって、レバレッジは最大25倍までと定められています。これに対し、海外の会社ではさらに大きな倍率でレバレッジをかけられるところもあります。このように、レバレッジの大きさは証券会社を選ぶ際の大きなポイントにもなっています。
また、最近ではどの会社でも実際の取引を行う前に試せるデモ口座を利用できるところが増えています。初心者の方には、まずはこうしたデモ口座で練習してみるのがおすすめです。実際に取引をはじめる際にも、まずは少額の証拠金で、小さい取引からスタートしてみるといいでしょう。
金CFD取引は「少額・ルール重視」でコツコツ続けよう
金CFD取引は、初心者でもはじめやすく、世界経済の動きを読みながら投資ができるとても面白い商品です。しかし、取引を継続的に成功させるには「知識」と「冷静な判断」、そして「リスク管理」が欠かせません。
最初はデモ取引や少額取引からはじめて、経験を積みながらステップアップしていきましょう。毎日のニュースや経済の動きに目を向けることで、自然と投資の感覚も養われていきます。